新書一冊で精神科の雰囲気とか精神医療のおおざっぱなところが分かる本でした。
よく言われる「チーム医療」はちょっぴり出てくるけれど、
基本的に医師の視点からのお話です。
よくありそうなケースを読みやすくまとめてあります。
そして、筆者の誠実かつ狡猾な医療の現場でかわされる問答が記されています。
私にとっての発見もありました。
「病識は無いが病感はある」とか、
「統合失調症の患者さんの場合、最初は順調に仕事をこなし、職場からも『本当に病気ですか』などと言われたりするのですが、始めて三週間くらい経った頃に関門があるようで、突然疲れが来て仕事を休んでしまい、そのまま行けなくなってしまう、というケースが多いようです。」とか、
軽症うつの背景にあるものとして
1.人々の「傷つきやすさ」の増大
2.社会の厳しさ・父性原理の衰退
3.セーフティー・ネットの下支えによるあ
4.都合の悪い感情の外在化傾向
5.多罰化の傾向
6.「無痛文明化」
が、あるとか。よくわかんないのもあるけどなるほどと。
あと、患者への病名告知の是非とか。難しい問題があるとか。
ざっくりばっさり。
さらっと読めて、奥が深いような。(気がするだけかな?いや、深いはず。)
そんな感じな本でした。
知らない人でもこれ読めば・・・わかるかな〜わかんねえだろうな〜(渋)