しごとをやめることにしました。
経済状況の厳しい昨今、無謀かもしれないけど、今より良い待遇のところを探します。
今まで勤めていたところに対しては、まずは、給与面での不満がありました。お小遣いではなく、生活を成り立たせるに十分な額が必要です。今のところに入ったときは、もう一般的な就職はあきらめて世捨て人として小遣い程度を稼いで気楽にすごせればいいかと思っていた面もあったのですが、状況は変わり、一人で暮らしてゆくために必要な額を稼ぐことが目標になってきました。親亡き後の障害者の行く末を自らのこととして考える時、早めに手を打つことは大切だと思います。すでに遅いという感じもありますが…。
職場環境は良い面と悪い面、両方ありました。
少なくとも、障害者の支援団体で働いていたわけで、職場にいる方々には私の障害についての理解は十分にあったと思います。ちょくちょく休暇を取ったりしても比較的寛大に扱っていただきました。障害者を取り巻く状況をいろいろ勉強できたことも良かったと思います。
一方、職務を遂行するに当たっては障害の多い職場でした。パソコン関係を一手に任され各種電算処理は私自ら組んだプログラムで処理していました。誰もチェックすらしてくれない。非常に心細く、不安な日々でした。前任者がエクセルで何でもかんでも無理矢理処理していたのをデータベースに整理し、混乱を少しでも減らそうと努力してきました。日々変わってゆく要求に対処し、きまぐれな要求をこなしてきました。
パソコンの台数もかなり増やしてきました。LANの設定もなんとか独力でやってきました。予算がつかないので自腹を切って接続機器を調達したり、HPが必要になった時にはやはり自腹でレンタルサーバーを確保しました。上司に話して了解を取ろうにも話が通じない状況でのやむをえない処置でした。
そのほかにも各種機材が導入されるたびにいろいろ手を回して準備しました。自分で研究して解決することは多かったです。事業所を利用するメンバーさんにもそのあたりの苦労を分担して欲しいとも思いましたが、その能力のある人は限られ、また、能力のある人ほど外部へ就職していくのは早く、技術の継承が行われない状況でした。
並行して、業務である印刷用デザインなどもこなしてきました。デザイン用ソフトウェアの選定から導入。こまかい必要なものはやはり自腹。フォントや素材を自分で用意して環境を少しずつ整えてきました。さまざまなテクニックも要求されるわけで、解説された書籍類も相当数用意しました。それを読んで学ぶ姿勢がメンバーさんに足りなかったことは私をやはり苦しめる一面でした。
業務はそれだけではありませんでした。障害者支援関連団体の会議などにたびたび出席を要求され、右も左も分からない中で障害者である自分と障害者の支援者である自分とが引き裂かれていきました。
止めを刺されたのは、障害者スポーツ大会にメンバーさんと同一の扱いで出場したことでした。確かに私は障害者手帳を所持しており、障害者なのではありますが、スタッフとしての自負がありました。他のスタッフは応援に徹する中、私はバレーボールのコートに入って球を追いかける…。メンバーさんとスタッフを分けるものはない、平等な関係がそこにあったと考えることができるのかもしれません。しかし、私にはこれ以上給与面を中心に待遇は向上しないのだというあきらめを強く感じることになりました。
毎日の職場の過ごし方も快適とはいえませんでした。昼休みの休憩場所が確保されていなかったり、外部の団体が高価なパンを売りに来たり。電話対応も私に回ってくることが多く、集中していたいときに邪魔が再三入る状況でした。小さな事業所では仕方がないことなのですが、小さいだけに、情報は施設長が一手に握っており対応に苦慮することが多かったです。
給与は最終的に13万2400円。手取り11万強まで到達しました。障害者雇用としては良い部類でしょう。アルバイトやパートとしては悪くはないのでしょう。しかし、将来を考えた時、待遇と職務を天秤にかけたとき、次のステップを考えなければいけないと思いました。これからより健常者に近い内容で仕事を探すことになると思われます。オープンになるかクローズドになるかはわかりません。今まで通用してきた甘えも通用しなくなると思います。厳しい現実が待っていると思います。
でも、普通の暮らしを手に入れたいのです。普通というのは難しい概念ですが、生活していてもう少し喜びのある、あるいは手ごたえのある毎日を送りたい。そんなふうに思います。
まだまだ虚弱な私なのですが、どこか生きていける場所があるに違いないと希望を持って退職したいと思います。
だいぶ世話になったはずなのに、同僚や上司にいい感情がこれっぽっちもないというのはやはりわたしは病んでいるのだろうなと思います。これが高じて世界全体が敵になると感じたらそれは病気の再発です。今ギリギリで踏みとどまっています。
とりあえず引継ぎをして、取りかけた資格の取得はしておきたいと思います。転職するたび資格が増えます。いい加減にこのループから逃れたいものです。
なんにせよ疲れました…。
ナルシスティックになってるけどそのへんは割引を願います…。
お疲れ様でした。
熟考の末の決断でしょうから、これでよかったのだと思います。
いくら障害者とはいえ、目一杯働いて、しかも自腹切ってまで…
そこまでして努力が報われない、というのは、ホントやるせないですよね。
「普通の暮らし」のために敢えて厳しい道を選んだのですね。
でも、焦らないでくださいね。応援しています。
ありがとうございます。
でも、焦らずにはいられません。
どうしたものか…。