私には調子の波がある。
元気のあるなしがわかりやすい。
また、攻撃性や妄想の出方にも波がある。
読書スピードや学習能力にも波がある。
作業スピード、仕事の遂行能力にも波がある。
体力的なものにもかなりの波がある。
気分の問題では片付かないくらいの波がある。
病気の一部と言うより生まれ付いてのものかもしれないと思う。
波の各所で自分は何者かを考える時、
波の位相の異なっている時の自分を考えて混乱する。
自分は何者なのか、不安定さを包含してとらえるということは、
他人への説明を極めて難しくする。
知らない人を紹介されたとき「波のある人です」では紹介にならない。
「どういう波ですか」と聞かれた時、過去の事例は語れるが、
将来への対策はとても難しいと思う。これから何が起きるかわかっていれば話は別だけど。
そのあたりが精神障碍のやっかいなところでもあるのだろう。
ここしばらく私は激しい波の中にいる。
午前と午後ですら調子が変わる。
人間は波があって当然とも考えられるけれども、
「仕事」に波があると許されない場合が多い。
波を安定化させることが良いことなのかはわからない。
生活上、問題があるかどうかがラインを引く基準になるわけだけれど、
何が生活に起こるのかあらかじめわかることはない。
ある種のパーソナリティ障碍と通じるものがあるかもしれない。
自分を腑分けする作業がまだまだ必要だ。
鏡として他人と対話するわけだけれども、その他人にも波はある。
了解するのは困難なことになるけれど、
どこかで基点を見つけないとならない。
基点を見つけるたびに壊されていく感覚があるのだが、
それがこの病気なのだろうか。
就職に当たっては、それでも、健常者に勝たねばならない。
自分の手持ちカードをもっと増やさなくては。
波間に沈んでも浮き上がれるように。