カテゴリー: 読書

読書記録

「うつ病をなおす」野村総一郎を読んで。

「うつ病をなおす」野村総一郎 著
またちょっと読もうと思って開いたら読みきってしまいました。

内容
1.症例からうつ病を見る
2.うつ病の症状と診断
3.特殊なタイプのうつ病
4.うつ病の治療メニュー
5.うつ病にかからないための性格改造法
6.うつ病者への社会サポート
7.うつ病はなぜ生じるのか

まず、各種の気分の障害であるうつ、双極性障害、気分変調症などが紹介されています。
いくつかの事例を挙げてわかりやすく説明されています。
そして、各種のうつ病に関係した病気が紹介されています。仮面うつ病、子供のうつ病、マタニティーブルー、非定型うつ病、軽症うつ病、双極2型障害、季節性うつ病、血管性うつ病があげられています。

それから各種治療法が述べられています。
薬物による治療は、最近ではどのような薬をどのように使っていけばよいのかアルゴリズムが作られているそうです。
通電療法、磁気刺激療法なども効果があるそうです。また、様々な精神療法がいろんな流派の下に行われているそうです。

社会的サポートも手厚くなってきているそうです。海外での取り組みの紹介があります。日本でもリワークプログラムなどが注目されているそうです。
最後に、遺伝子と環境などからうつ病を生じるしくみの仮説が述べられています。
 
 
 
 
ざっと読んでみて、うつ病の大まかなところがよくわかるいい本でした。
PSW志望の私としては、社会的サポートの部分にもっと詳しい記述があったらよかったのにと思いました。たったの数ページでながされてしまっています。ここをきっかけに自分で調べろと言うことでしょうか。

個人的には、統合失調症の陰性症状として表れる、うつ状態との関係などが知りたく思うのですが、まだうつ病自体、解明されていない部分が多く、・・・・・・現代新書じゃそこまで求めてはいけないのかなと思いました。

でも、試験前の頭の整理にはとっても良かったです。ほんとに入門書で、啓蒙書。2004年の本だからちょっと最新情報が抜けてそうで心配です。少しネット漁っておいた方がいいかな・・・。

5割のカベ

今日も試験勉強。社会福祉原論。
制度の変遷や、研究者の業績、世界の福祉の動きなど幅広い出題に悩まされてます。問題作る人は重要なことを厳選して出題するのだろうけれど、この出題傾向からして何が重要なことなのか受験生にはわからなくなってしまいます。

いろんな重要なことがあって、それらがいろいろ絡んでるというのを学ばせようと言うことなのでしょうが・・・。きりの無い学習にゴールが見えず息切れを起こしそうです。

今回、50題の過去問を解いて28問正解。
過去問の例として、サンプル的に解いた問題があったのが点数がちょっぴり良かった原因です。本番ではこうはいくまい。

とりあえずこれで過去問を一周しました。共通科目攻略がカギか・・・。

また、今日は注文していた重要文献である精神保健福祉白書2009年度版が届きました。

こいつは徹底的に読みこなさないと。
手を広げすぎるのはよくないとしても、これだけは外せません。
夕食後、とりかかるつもりです。

年内に共通科目の基盤を固める作業もしないとならないけど・・・。
時間的に余裕が無いのでテンポよく片付けたいです。


追記 2009/01/03 23:00
やっと白書を読み終わりました。と、言っても最後の統計までは目を通しきれていないけど。
全体の現状はなんとなくつかめた。「就労」あたりは身につまされる。
この社会で自分は何が出来るのだろうと考え込んでしまいます。

過去問回転中

ただいま社会保障論の過去問やってます。
年金だの保険だのってこんなにややこしかったっけ?
普通の人が理解するのに困難な制度っていい制度なのだろうか?

歴史・人物はキリが無いのでいったん棚上げ。

でるひと厳選70
でるひと厳選70

とりあえずこれ買ってきたけど、役にたたないっぽい。
単独で人名覚えてもだめで歴史で追っかけないと意味が無い。

模擬試験問題もamazonで買いました。受験産業に踊らされている・・・。
・・・これ年度が古いんじゃないか?

最後の確認用に使う予定です。

あまり手を広げないようにしないといけないのだけれど、不安でつぶれそう。
できるところまでいってみます。

年末年始はひきこもって勉強だ!

「私は若者が嫌いだ!」香山リカ著 を読んで。

勉強しなくちゃいけないのに逃避。

「私は若者が嫌いだ!」香山リカ著を読みました。

内容のまとめ

  • 問題になってる「貧困ビジネス」は国の政策によるらしい。
  • テロリストはエリートがなっているらしい。テロは貧困から起きるとは限らないらしい。
  • 無差別殺傷事件はおとなしくて真面目な若者が起こしたらしい。
  • IT会社社長は教養が無い未成熟な人間が多いらしい。
  • 教育格差が問題にされるが、そこで勝ち組のレールに乗っても「シュガー社員」と化して問題を起こすらしい。
  • 勝ち組のレールに乗らなかった者の学力低下は映画の字幕を読めんほどひどいらしい。
  • ゆとり世代は仕事をお客様感覚でやるらしい。で、不満があると会社にクレームをつけるらしい。
  • 今の社会は弱者が弱者を痛めつけてるらしい。で、「サービスを提供してくれない社会」に不満を抱いているらしい。
  • 「新型うつ病」とやらがあるらしい。ちょっとした失敗や挫折でうつ病になるらしい。
  • 挫折を知らない、傷つきたくなく、嫌われたくない、自分らしさを求めるなどの特徴があるらしい。
  • 掲示板やブログでの「サイバーカスケード」はやっかいらしい。
  • 若者は未来を考えず今さえ良ければいいと考えてるらしい。想像力にも欠けるらしい。
  • 「自己責任」と言ってる人間が「自己責任」で窮地に立たされることを自覚していないらしい。
  • ざっとこんな内容でした。

    やばい、俺、シュガー社員だ・・・。

    社会から与えられることに慣れてしまい、自ら何かを成し遂げることが出来なくなってきている若者あるいはその親が多くなったと言いたいのでしょうか?さらに、何かを成し遂げるにしても、無差別殺傷やサイバーカスケードのような短絡的な行動に走ってしまうことが問題であると。

    そこまで行かないものはリストカットなどで自分の存在を確かめたり(私はやったこと無いんですが、リストカットって自己確認のための行為なんですって?)、モンスターペアレントと化す。それは、問題の解決にはつながらない行為であるけれども、社会的に何が求められているのか、規範となるものが示されていない状況でみんなが迷走している・・・と言いたいのかな?規範と言うとちょっと違うかな?

    で、規範自体を自力で作り上げていくのが本来の「ゆとり教育」だったはずで、そのあたりの勘違いが状況を悪化させているということか。国際的な学力調査で日本が順位を落としてきているのは、旧来の教育から進路変更していわゆる「ゆとり教育」で目標とされた理想を追えなかったためだということも示唆されています。

    現在の社会はいろんなものが飽和してるから、既存のもので簡単に満足できる一方、さらに上を求めるとなると何を求めればいいかわからなくなってしまう。幸せなんだか不幸せなんだかわかんないということでしょうか。

    そのわりに大きな格差が問題となっているわけで、社会が求めるべきものの質が変わってきている時代なのだろうと思います。そこを切り開くのが創造性に満ちた新しい教育方針だったはずなのでしょうが、日本では時期尚早だったのでしょうか?というか、問題が大きくならないと世の中は変わらないものなのでしょうね。

    昔だったら、収穫物の分配をみんなで顔つき合わせてやってたのに、それが行われなくなったためにいろいろ考えることが多くなって破綻しかかってるのかとも考えたり。でも、今、現在の情報社会での収穫物ってなんだろう。って考えるとネットでのトラブルは人間関係の根っこにあるものから来てるんだろうなと思えてきたりします。承認されたいとか、讃えられたいとか、自己実現とか、で、ベクトルが向かう方向がまずかった場合、無差別殺傷が起こったりするのでしょうか?

    ・・・私も気をつけないと、道、踏み外すな・・・。
    いや、いわゆる「シュガー社員」的な要素は十分にあるわけで。
    もう若者じゃないけど。

    みんな何かに飢えているんだろうな。人間の性の一部だと思うけれど。

    ・・・なんだかよくわかんなくなっちゃった。

    わかるのは確実に私の試験勉強の時間が削られたと言うことだ。やばいなあ。
    でも、さらっと最近のできごとを振り返ることが出来たかな。
    今後の仕事に活かせるときが来るか・・・?うーん・・・。

    「こころの元気+12月号」を読む。

    NPO法人 地域精神保健福祉機構・コンボ 発行の雑誌です。

    精神障碍者の就労や復職についてが今月号の特集でした。
    世間の偏見で働けなかったり、体調が安定せずに働けなかったり、医師の許可が下りなかったり・・・。病気&障碍を抱えて働くことはやはり大変です。

    障害者自立支援法の方向は障碍者の就労支援が前面に出てきてて、
    他の施策と相まって就労促進が行われてるんだけど・・・。

    就労ってなんだろう?
    生活する資金を稼ぐために就労するのか?
    働いて仕事に喜びを見出すのが就労か?
    誰かの役に立つために行動するのが就労か?
    マルクス主義じゃないけど労働の成果をピンはねされるのが就労か?
    ただ、単にあたりまえだから就労するのか?

    障碍者のニーズとしての「働きたい」ってのは
    「人並みに扱われたい」という側面が強いんじゃないかと思う。
    それだけ今までも、今も弱い位置にいるということの裏返し。
    いや、私がそうなだけですけど。

    それが世間と交わって金や名誉(自己実現まで含んで)が価値あるものとされて、
    目指しているものが実態とずれてきてるような気がする。
    もっとも「目指しているものは何か?」というのは
    私を含めた障碍者に限らず社会全体で見失われてるような気もする。

    欠乏を訴える人はたくさんいるけど、目的地を指し示すひとがいない気がする。
    自分が将来どんな夢を実現していくのか、どんな暮らしをするのか、どんな街に住むのか・・・。
    指し示しているように見えても、単に悲惨な現状への手当てを訴えているだけのように見えたりも。
    それは大事なことだけど。・・・という気がする気がする気がする。するするする。

    目標を示すのは政治家の役目なんだろうけど、期待できないし。
    強いリーダーが引っ張るのが良いのかって言うと、そういうリーダーがどういうことをやらかすかというのは古くにも最近にもあまり良い例が思いつかなかったり。いや、それは私の勉強不足ですか?
     
     
     
    今、仕事してない私が言っても、空疎なんだけど。
    雑誌読みながらなんかが欠落してる気がした。

    イタリアのトリエステの訪問記が掲載されていましたが、精神保健サービスの仕組みについては詳しかったのですが、そこで暮らす障碍者の様子がもっと知りたかったと思いました。暮らしぶりはひとそれぞれなのだろうけど、どのくらいの水準の暮らしが出来るのか?活動の内容は?受けることの出来るサービスだけではなく、主体的にどんなことをして日々を過ごしているのか・・・。

    欠落を埋めるにはみんなが声を上げなければならないのだろうと思う。
    当事者が声を発するのは大事だと思うし、私もこういうblogで書いてるんだけど、
    でもね、なんか、裏から糸ひかれてるような、厚生労働省の手のひらの上にいるような
    そんな気分になってきます。

    なんかしなくちゃ。そう思うけど、それすら誰かに誘導されてるような気がしてきます。
    私の病気の状態が悪いのでしょうか?

    ささやかな幸せがとっても遠く感じる。
    ・・・何が欠けてるんだろう。うーん。