カテゴリー: PSW

「躁うつ病 患者・家族を支えた実例集」

「躁うつ病 患者・家族を支えた実例集」 林公一 著 を読みました。

近頃ではTVでも、他の書籍でも、ネットでも、躁うつ病の情報がたくさんあります。そんななか、この本は、実例を挙げながら、症状、治療、対応、他の病気と誤解されることについて、最近分かってきたことなどを分かりやすく説明しています。

一番私がハッとさせられたのは、p.102の「一知半解は知らぬに劣る」でした。
いろいろ勉強してもまだまだ中途半端な自分には、躁うつ病の当事者さんに接するのに謙虚であらねばならないと思いました。

精神障碍者一般について、世間での偏見を批判するのと同時に正しい理解を得られなければなりません。そのためにも、もっとよくそれぞれの病気について知らなければなりません。「うつ病」と「躁うつ病」の違いや、似たような症状が出るけれど異なった病気の数々。私は医師ではないですから、診断することはできません。しかし、病気についてはしっかり理解しなければなりません。専門家として研鑽を重ねる医師の力についていけるのか・・・?自分の実力をよくわきまえないといけないと思いました。中途半端に学ぶのでは実際の現場で足を引っ張ってしまいます、社会復帰の場での援助をスムーズに行えるようにしっかり学んでいかなければと思いました。

統合失調症の当事者同士でもみんなひとりひとり異なるのを実感しますが、うつ病も同様に病気の理解は障碍者個人を理解する必要があり、この本の5章、6章はそれを強く感じました。医師にも判断が難しいものを「しったかぶり」で判断してはいけない。大学の先生の言葉を思い出しています。

でも、相手の気持ちが理解できないとき・・・相手をわかろうとすることを、あきらめてはいけないのだろうと思います。たとえ病状が激しい状態になっている方がいらっしゃっても。巻き込まれないように気をつけながら、その方のことを良く考えながら・・・。「わかる」というのは難しいことです。その人のことについて「しったかぶり」していることとどうちがうのか?ほんとうにその人のためになることだと思っても、それはその人の望みではないとしたら・・・。自由や権利のことについて良く考えておかなければと思います。

この本は数時間で読めました、わかりやすさではかなり優れた本だと思います。
一気に読めました。それだけに「一知半解は知らぬに劣る」がひびきました。

「うつ病治療 常識が変わる」

うつ病で自殺が増加しているなど問題となっていますが、
先日、NHKスペシャルで特集が組まれました。
再放送があります。内容をまずまとめてみました。
 


NHKスペシャル
「うつ病治療 常識が変わる」
2009/03/04 24:45 ~ 2009/03/05 2:00 (NHK総合)

うつ病患者は100万人を超えたといわれます。
心の風邪と言われ、薬物療法で治ると言われる様になりました。しかしその半数は再発するそうです。

今、うつ病治療の常識が変わってきています。

ある例ではうつ病に長期間悩んできた方が薬の処方を変えることで劇的によくなりました。
変更前の過剰な薬物投与が症状を悪化させていたのです。作用、副作用で家の中で転倒事故を起こすまでになっていました。

うつ病はセロトニンという脳内物質の働きが弱まることでおきると考えられています。抗うつ薬のSSRIはセロトニンの量を増やすことで効果がでます。しかし、セロトニンが増加すると意欲ややる気をだすドーパミンが減ってしまいます。このためにうつ病が悪化したと勘違いされてそれにより抗うつ薬が増やされるという悪循環が起こります。

抗うつ薬が増えるにつれ副作用を抑える薬も増やされます。多くの処方をされ、倒れるまでになった方が、処方されていた薬を少しづつ減らし、少量の新しい薬へ置き換えることで症状が改善された例が紹介されました。薬を減らすときには、症状の再燃もあるため、時には入院するなど注意深く減薬する必要があります。上手に調整することで社会復帰することが可能になります。

主治医とのコミュニケーションを上手く取りながら、薬物の調整をすることが大事です。
不適切な処方が多くなされる中、医師たちも研修を積み、より良い医療を模索しています。
また、薬だけが治療法ではないことも留意点です。

医者選びの注意点

  • 薬の処方や副作用について説明しない。
  • いきなり3種類以上の抗うつ薬を出す。
  • 薬がどんどん増える。
  • 薬について質問すると不機嫌になる。
  • 薬以外の対応法を知らないようだ。
  • 診断法も変わりつつあります。

    うつ病の中でも診断が難しいケースがあることが分かってきています。
    ある方の例では、抗うつ薬で一時的に良くなるのですが、またより深いうつに落ち込んでしまいます。医者を転々としても相手にしてもらえません、そしてある病院にたどり着きます。ここはチーム医療が行われています。そこで患者ミーティングでその方が活動的になるのにスタッフが気づきました。医師の診察では分からなかった様子から、彼は「双極性障害Ⅱ型」と診断されました。この例では、薬物を合ったものに変える事で症状は改善されました。

    「双極性障害Ⅱ型」は普通のうつ病と同じように治療するといったん良くなっても、さらに深いうつに陥ってしまいます。他にも気分変調症、非定型うつ病などいろんなタイプのうつ病があることが知られるようになっています。

    うつ病の診断ならびに治療方針には医師によってかなりの違いがあるようです。
    同じ人が違うクリニックを複数訪ねたところ、まるで違った処方がなされるほどです。
    それを専門家が見たところ、それぞれの医師で診断が分かれているとみられる上に、不適切な処方が見つかりました。

    この不適切な治療は患者の増加に伴う、新規のクリニックの乱立が原因のひとつのようです。しかも非専門家の医師の開業があるようです。なんらかの基準の制定が望まれます。苦情は保健所が受け付けているのですが、医師に処方権があるために指導にも限界があります。厚生労働省では医師に対して処方のガイドラインを用意したり、精神科以外の医師に対して研修を行い、専門家に患者をつないでいこうとしています。また、日本精神神経学会では一定の技量を持った専門医制度を作ろうとしています。

    難しいうつ病の診断ですが、客観的な診断法が開発されつつあります。
    群馬大学では新しい機器を使って診断に取り組んでいます。光を使って脳の血流量を調べながら、データを画像化しうつ病か否かが一目でわかるようになります。また、うつ病と双極性障害の区別もつけられます。客観的な診断法として期待されています

    また、最先端の機器を使った治療が行われ始めています。
    電気を流したコイルによる磁気刺激によって脳を活発に動かせるようにできる、磁気刺激療法が一例です。

    最新機器だけが有効な治療法ではありません。
    イギリスでは心理療法による治療が推進されています。カウンセリングによる症状改善を行う認知行動療法です。患者が本当の自分の感情に気づくように、認知の偏りを修正するように心理士が促します。心理士と患者は二人三脚で症状の改善に向かいます。イギリスでは、国を挙げて認知行動療法を推進するために心理士の養成が始められています。これにより抗うつ薬の使用量を減らすことで医療費の削減にもつながると考えられています。

    一方、日本では心理療法は医師には行う時間的余裕が無く、臨床心理士が行うことが多いのですが、保険が利かないために患者負担が高額になってしまい、大きなハードルとなっています。これからはいろんな職種が治療に関わることが望まれています。また、患者の家族を治療に巻き込んで治療に生かすことも大事なことです。

    今、社会全体でうつ病の治療・回復に取り組むことが望まれています。


    以上が放送の内容です。

    私は統合失調症ですのでうつ病とは違っているのでしょうが、陰性症状によるうつ状態を経験しており、そこからその苦しみを想像します。しかし、難治性のうつ病の方を見ると、うつとのつきあい方というものがあるようで、その自己コントロールの様子を垣間見ると、私などでは想像できない困難さがあるようでした。

    励ましてはいけないゆえに話すのにも深いところに入ってしまうのに躊躇してしまいます。この放送では心理士が認知行動療法を行っていましたが、私の会った方は自分自身で自分の認知のひずみを見つけて治そうとしていらっしゃいました。その方はかなり深い洞察を行っているように見受けられ、私は声をかけるのもためらわれるほどでした。

    これから私がPSWとして活動するならば、どのようなスタンスを取るのがよいのか良く考えなければいけません。専門分野は福祉であり、生活に重点を置くことになります。しかし、現場では多様な状況下でとっさにクライエントの心理をつかむ必要があります。

    統合失調症の認知機能の障害が致命的なことにならなければいいのだが・・・と不安は増すばかりです。私はいわゆるKYです。しかも筋金入りのKYなのです。人を無意識に傷つけることを気づかない。場に合った行動がとれない・・・。

    人のことよりまず自分。自己覚知をもっと深くしなければなりません。
    (でも他人を鏡にしないと自分は見えてこないわけで・・・)

    「うつ病は薬で治る」と「言う」ことで多くの人を傷つけないようにしなければいけません。逆も然り。うつ病は「気の持ちよう(=認知の歪み)」だけでもないのです。認知行動療法だけでも薬物療法だけでもなく、その人の生活全般を見る視点がPSWには求められてくるのだと思います。結局、非常に広範な知識と能力が求められるわけでもあり、身のすくむ思いです。

    なんだか大変なことになってきちゃったなあと思います。

    でも、大変なのはお互い様。種別は違えど精神障害当事者同士という強みをどこかで使えないかと、自分の障害を研ぎ澄ませておこうと思います。・・・って何を言ってるのかわからなくなってきました。

    「うつ病治療 常識が変わる」・・・その前に常識ってどうだったのか?いろんな言説が無理矢理「うつ病はこころの風邪です」とまとめられていたのが常識だったのでしょうか?そして、変わってこれからどうなるのか。タイトルに少し疑問を持ったりします。病気を持った「個人」に常識をあてがうのは危険です。ひとそれぞれ、状況によっても違う。それゆえ放送にあったでたらめ診療がまかりとおるのですが・・・。標準化と個別化・・・。難しいところです。

    勉強しなくちゃ・・・。

    かかわりの途上で

    「かかわりの途上で」相川章子・田村綾子・廣江仁 著 を読みました。


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    かかわりの途上で

    あっというまに読み終えました。PSWの業務の紹介の本です。
    ケース検討の資料と違って、PSWの仕事をしていく中での想いが中心に書かれています。

    読んで思うのは・・・。素直な思いは・・・。書けないや。

    病院のPSWと施設のPSWの違いとか、実習で見たこととか、当事者の視点からのPSWの見え方とか、自分の体験上いろいろ考える部分があるんだけれども、PSWってひとくくりにするのは、精神障碍者をひとくくりにするのと同じで間違いなんだろうなと思いました。

    もっとすごい話を隠し持ってるはずだけど、語らないし語れない・・・のではないかと。

    読みやすい本だと思うので、PSWってなんだろう?という人にはいいと思います。
    ちょっとお値段は割高に感じたけれど・・・。すてきなPSWがいっぱいいたらいいな。

    社会の狭間に落ちて

    静岡から大阪への移住を計画中です。なぜかはいつか明らかにします。

    仕事を見つけて、住むところを見つけて、医者を見つけて友達を見つけて・・・

    いろいろ考えなければいけません。家で考えていてもしょうがない。現場へ行くぞ!
    で、今回、大阪に偵察に行ってきたわけです。

    で、まずJOBプラザ大阪で適職は無いか、障害者であることをオープンにして相談してみました。プロフィールにあるようなことを説明して、今までの職歴について話しました。PSWを生かして就職するとか考えてみたいと思っていたのですが、そうは簡単な話ではないらしい。PSWでなくても、コンピュータ関連でも、測量でも同じ。
    まずは、大阪での暮らしに慣れてからではないと仕事が続くものではない、と。だからまずは住処を決めて医療機関にもつながって服薬などの生活を軌道に乗せた上で就職先を探すようにとのことでした。精神障碍者の特性をハッキリ言わなくても突いてきてるなと感じました。

    一方、不動産屋にも偵察に。こちらでは本来仕事が決まってからそれにあわせて住居を決めるのが正当なわけで、収入の確保されてない人間に貸せる物件は無いらしいです。裏技的に、現在の職の源泉徴収などから「現在」収入があることを家主に見せることによって入居した上で仕事を探すという方法が考えられるようですが、なんせ今までの職の給与額の少なさ加減が話にならない。家賃は約6万から8万くらいが予想されるのですが、今までの就労継続B型事業所職員の賃金は手取り月11万円。源泉徴収票を見せたところで納得してもらえるものではありません。家が借りられない正職員ってなんだったんでしょうね?家賃の水準を落とす必要があります。今回行った不動産屋はその手の格安物件があまり無かったみたいです。大阪って敷金礼金の類が退去時に返ってこないとの事。

    住居が先か、仕事が先か・・・。移住計画は厳しい局面を迎えています。
    と、いうか今回は切り口を間違えたかも。

    また、障害者雇用での賃金額は話が具体化してこないとなんともいえないところがあり、悩ましいところです。
    クローズドで行くのも最悪、考えないと。

    とりあえず、まだ他に道は無いか・・・ということで、来月あたりもう一回大阪へアタックをかけてみます。予約制の相談できる場所があるので、住居、仕事など総合的に「障害者」の立場を使ってアプローチしてみます。それから、現在通っている医療機関から、大阪への医療機関へのスイッチ作業も考えないと。

    不動産屋も地道に理解のあるところを探らないと。
    さもなければ、ネットカフェ難民覚悟かな?と、現実と向き合ってます。ん?向き合ってない?

    いろいろ情報収集するのが今回の目的のメインでした。パンフレット類を集めて、アプローチする場所のめどをつけています。
    本からは学べない社会とのやり取りはいい経験になるとプラス面も考えながら、吸収できるところは自分ものにできるようしたたかに行きたいと思います。方法はあるはずです。ただ、軌道に乗るためには初期加速に何かが必要になるということです。方法つかんだらこりゃいい財産になるぞ。

    カウンセラーさんとか、不動産屋の営業の人とか、新聞屋さんの経営者さんとかさすがでした。やっぱ対人関係を構築する能力に長けている人は違います。すっかり手玉に取られてしまいました。言い方は悪いけれど。

    私はPSWの資格は取れても、一障害者です。出来ないことは多いし、経験も足りない。
    ゼロから(マイナスかも)スタートする人生の転機に今立っているんだと、そう思います。

    リカバリーのための挑戦は続きます。

    福祉ネットワーク「シリーズ 障害者の就労」

    NHK福祉ネットワークでいま、まさに私の悩んでいることについて取り上げられました。
    障碍者の就労について。去年10月の再放送です。


    昨日は第1部の再放送がありました。
    師匠からメールで「今すぐ見ろ!」と連絡が無ければ見落とすところでした。


    障害者の就労(1) “就労移行支援事業”は今

    障害者自立支援法施行から2年。「福祉から就労へ」という自立支援法の理念を体現する新しい事業として注目を集めた「就労移行支援事業」が、最初の利用期限を迎えようとしている。
    この事業は企業などへの一般就労を目的に、必要な訓練や就職支援を行うというもの。働きたい障害者が、2年を限度にこの事業を利用し、企業に就職することを想定している。「就労移行支援事業」は、これまで少なかった福祉施設から企業への就職の道を開いた。しかし同時に、多くの福祉施設では、具体的な支援のノウハウや関係機関とのネットワークをもたないままスタートを切り、結果を出すことができずに苦悩している。
    「障害者の就労」を考える2回シリーズ、1回目は自立支援法によって生まれた「就労移行支援事業」の現状を伝え、どのような課題があるのか検証する。

    就労移行支援事業を利用し、一般企業の中に入って実際に仕事をする。この番組で紹介された事業所ではスーパーの青果部での果物の袋詰めを行う作業に取り組んでいました。根気強く単調な作業を続けることを学んでいました。また、就労に成功した先輩の仕事場はどんなところか?紹介されたのは大きな食堂の食器洗いの仕事です。数時間休み無く作業を続ける中、障害者が戦力となる様子が紹介されていました。

    そして、就職に向けての面接や、挨拶などの練習も行う様子も映し出されていました。
    障害者が多数、就職に結びつくことが出来たようです。成果は上がっているようです。

    しかし、事業所としては、就職によって利用者が減ることになり、請け負っている青果部の仕事をこなすための人手が足りなくなってしまうという危機に陥っています。また、現在の自立支援法の個別給付の仕組み上、利用者人数が減ることは即、収入減につながります。ひどい時には職員の人件費が賄えないほどにまで給付が減る現実がありました。早く多くの障害者を就労させればさせるほど、事業が苦しくなる・・・。そんな制度上の問題があるのです。


    今日は第2部です。仕事を続けることについて。
    私は障碍を持ち、また、根性を持たないため、仕事が長続きしないことに悩んでいます。そして現在、就職活動に入ろうとしています。まさにタイムリー。興味深く見ることにしました。


    障害者の就労(2) 働き続けるしくみをつくる

    働くことを希望する障害者が、せっかく就職しても、すぐに離職してしまうことが問題となっている。職場の人間関係がうまくいかない、仕事にうまくなじめない・・・。どうすれば障害者にとっても、企業にとってもメリットのある働き方ができ、長期間の就労を実現できるのか?
    シリーズ2回目のテーマは「働き続けるしくみをつくる」、障害者がグループになって役割分担しながら工場で働く例や、複数の企業が共同でNPOをつくり、障害者の就労・定着支援を行う新しい取り組みなどを紹介。
    障害のある人が安心して働き続けるために必要な支援について考える。

    今日も就労移行支援事業についてです。今日取り上げる一つ目の事業所では、化粧品の梱包の作業を工場の一角を借り、障碍者のグループで作業しています。得意不得意を見極めて作業を分担することで無理をなくして行きます。

    企業の側にもコストや作業者の能力に見合った作業を行ってもらうことでメリットがあるそうです。

    障害者が単独で就職すると人間関係に問題を抱え、周囲からの孤立するなどして離職することが多くなります。そこでグループ就労が大きな力を発揮します。作業の指導や仲間との良好な人付き合い、性格上の特性に合った仕事を割り当てることができることから、重度の障害者でも就労が可能になります。

    企業の側にも就労移行支援事業所に作業を任せることによって安心して仕事を任せることが出来るようです。

     
     
    また、中小企業が合同でNPOを立ち上げ、障碍者の就労にのりだそうとする試みも行われています。

    このNPOではまずは就労に必要な訓練を行います。
    たとえば精神障害者の日々の不安定さを克服するための訓練です。毎日決まった時間働けるように慣らしていきます。ここで用意された様々な仕事を経験することで個人にあった仕事を見つけていきます。

    次の段階として実際の職場へ実習に出て行きます。様々な会社が関わることで多様な訓練場所が確保されます。これから協力する企業は増えていくそうです。

    それをクリアすると「トライアル雇用」に挑戦です。障碍に対して理解ある会社で働けることになります。就職後は、各障碍者に対してケア会議が持たれて継続したフォローが行われます。

    福祉と就労は今まで分断されていました。これからは共同してネットワークを形成し就労とケアを提供できるようになることを目指すことが求められています。


    以上のような番組内容でした。

    さて、自分のことをふりかえると、やはり、対人関係の不器用さは否定できません。自分の障害受容とも絡んでくるのですが、このような事業所ですら、続けることが難しいかもしれません。

    今まで、就労継続支援事業所で指導員として働いてきましたが、かなり無理をしてきました。立場の不確かなところや、場合によって健常者の顔と障碍者の顔を使い分ける必要もありました。障碍に対してこれ以上理解のあるところはないのですが、極めて働きにくい職場だったと思います。

    そんな状態なのに今回、PSWの資格取得ということになるわけですが、いったい私はどのような職が向いているのかさっぱりわからなくなっています。

    今週末、遠征して職探しのための偵察をしてきます。自分のアイデンティティがどのように変化していくのか分かりませんが、適職が見つかることを祈っています。何が問題となっているか見極める・・・と同時に自分の武器となるものは何かよく考えてきたいと思います。

    っていうか、働き始めると嫌な仕事を断れないので(働くとはそういうものだけど)精神を削りながら日々を過ごすわけだけれど、過大な期待がかけられる事も多く、どんどん無理が重なってダウン・・・という今までのパターンがあります。人と折衝するのが苦手なのに品質管理やらされたり、大きな会議に出されたり、大人数に授業を行えと命じられたり・・・。普通の人はそれをクリアして成長するのだろうけれど・・・。

    今回も乗り越えていくしかありません。
    失敗には慣れているので少しはタフになっているはずなのだけれど、
    もともとが神経質なものだから(そのわりに鈍いが)、病気と合わさってすぐ自爆。

    社会経験も中途半端なので自爆したフォローもうまくできない。
    それでも仕事は探さなければなりません。

    自分のスイッチを電化製品みたいにOFFに出来れば休めるのだろうに・・・と思います。
    というか、現在、休んでも休まらない。
    焦りが出てるので闇雲に動きそうなのを押さえないと。

    ぶっこわれるまでいかないと誰も見向きもしない。
    社会適応という名の悪魔に取り付かれて、社会から振り落とされる。
    そんな感じです。