統合失調症にかかり人生踏み外し、
立ち直ろうと必死でもがいてきた。
ふるさとを離れ、結婚しこれから・・・というところで癌。
腎臓摘出、肺転移、脳転移、リンパ節転移…。
子供は1歳ちょっと。
賢者はいう「まず体を治すことだ。それが一番」
私はわかっている。治らないことを。
寛解しかしないことを。
仕事にも子育てにも体が健康であることが一番なのはわかる。
しかし、健康なしで闘わねばならないのがこれからなのだ。
体を治せば何とかなる。奇跡は起こる。病は気から。
私の目の前にあるのはその次元の問題ではない。
明日の保育園のお迎えであり、妻の負担なのだ。
「元気になればいいんだよ」
それがどれだけの心理的負担になるか。
「自分の体のことだけ考えて」
そうはいくか。
現実の中に真理はある。
言葉は重い。それが人生経験から来たものであるとき否定は出来ない。
だからなおいっそう重い。
負け戦を闘っている気はない。
しかし、大本営発表をする気はない。
覚めたアタマで考えねばならない。
人の歴史は重い。
それだけに反論は出来ない。
重圧がなおいっそう自分にのしかかる。
人それぞれの苦労。
一般化できない自分の苦労。
当たり前の苦労。
私は賢者の人生を歩んでいるのではないゆえに。
賢者の言葉は真理であって真理ではないのであった。
・・・気休めの言葉に傷ついた話でした。
「ほんとうのこと」って重い。でもわたしは往生際が悪いのだ。
軽く賢者はあしらった。
賢者ゆえに。
でも、しかし・・・・。